お花が好きだった祖母は生前、大阪市に住んでおり、家族葬を望んでいました。家族葬なので、費用もそんなにかかりません。祖母が望んでいたのはすべてにお金のかかった葬儀ではなく、心を込めた海洋散骨サービスやゴミ屋敷の丁寧な片付け業者など、自分のこだわる部分だけにお金をかけてほしいということでした。

生前、エンディングノートを書いていたこともあり、葬儀については祖母と打ち合わせができていたようなものなので、とてもスムーズでした。

祖母のこだわりは2点、祭壇に飾るお花を素敵なデザインにしてほしいということ。家族の食べるごはんはとびきり美味しいものを出すこと。この2点でした。

祭壇のデザインが得意な業者をみつけて、打ち合わせをして家族葬にしてはかなり華やかな祭壇ができました。

家族葬の葬儀当日の食事はコンビニ弁当などで済ませるという話を聞きますが、祖母はそれは望んでいないということでした。

結婚式でも言えますがおいしい食事というのは記憶に残るので、祖母は、コンビニ弁当などの質素な食事と葬儀が家族の中で結びつくのを嫌ったのだと思います。

葬儀当日ですがおいしい食事をして、みんな明るくなりましたし、祖母も家族団らんの食卓に混ざっていたのではないかと思います。